福田麻由子[1994.8.4]「雨と夢のあとに」[2006.8.30]

両席の端側で、福田さんが次にどこから現れるか、
把握しているから見れたこととして、
福田麻由子から桜井雨になる瞬間を垣間見ることができた。
袖から舞台に出た僅かな瞬間であったけれど、
福田さんが心底から舞台を楽しんでいることが窺えるような
充実の表情であった。
そういうこともあってか、今日の福田さんは、
いつもにまして本当に美しく、良い顔をしていた。
特に、扉越しに父を呼ぶシーンの前後は、神々しいまでに。
この公演自体、伝説となるのだろうけれど、
今日の公演は、伝説だけでなく、ある種の奇跡にも立ち会えた思いだ。


ここ数日、かなりの良席で観劇ができていることに、様々な方々に、
感謝するばかり。
これまでで分かったことは、良席の右寄りだと、
役者さんの息遣い、特に岡田(達)さんの息遣いを感じることができる。
左寄りの良席の場合、さつきさんの演技が細部まで見ることが出来、
愛が深まって行く過程やその葛藤などが、いかに表現されているか、把握できる。
こういう細かい表現は、なかなか舞台で末席の人々にまで伝わるよう表現するのは難しいように感じた。


いよいよ、明日は千秋楽。
軽くジョギングして明日に備えることにする。
と、その前に更生の第一歩として、「日経新聞」を読み始めた。
が、ここにも罠が。
日経新聞」にはテレビ欄がないのか、と驚きつつ読み進めてみると、
あにはからんや、中にテレビ欄がきっちりあった。
その脇の番組紹介に美山加恋の文字が。
日経の記者は多忙なので、30分ドラマの方が、
あらすじを書くには好都合なのだと思うことにした。
が、そのような解釈は脆くも崩れ去った。
次の頁の衛星放送のテレビの番組紹介欄には、坂野真弥が。

BSジャパン 茶の味(後8・55)03年“茶の味”製作委員会。坂野真弥。山あいの小さな町に暮らす・・・(後略)
(「日本経済新聞」[2006.8.30]34面 BS・CS G)

浅野氏、手塚さんより坂野真弥ですか。日経さん。
しかし、こんなことでは、挫けない。
もう、日経新聞のテレビ欄がいかに暴走しようとも今後は気にしない。